親指の哲学 2018年8月

親指の哲学 2018年8月

2018/09/02親指の哲学

2018.08.31

無印良品が年に2回発行している「くらし中心」というフリーペーパー。今回の特集”居場所って”の中で、ハナムラも取材してもらいました。

同じ号にはゴリラの研究で有名な京都大学学長の山極先生や、地球科学の鎌田先生、建築家の藤森照信先生など素晴らしい先生方へのインタビューもあります。

そんな方々の末席に加えて頂き、また全体に「まなざし」というキーワードも散りばめて頂いて、心より感謝。

丁寧に作られている冊子ですので、是非全国の無印良品の店舗にて手にとって頂ければ幸いです。

2018.08.26

今宵は月がなんと見事なことか。

子供の頃から月にずっと惹かれてきた。一晩中ずっと月を眺めていたのを思い出す。

時がたつにつれて、人生が不満に満ちていくのではなく、感謝の念に満ちていく方が私たちにとって良いことは間違いなく言えることだろう。

2018.08.25

今日は京都大学の「アートエコノミクスアカデミー」でレクチャーをした。

プレゼンテーションの時間はそれほど無かったが、皆さんからたくさんの質疑を頂いた。そしてプレゼンテーションの後、田村さんとのディスカッションも刺激的な時間だった。

今、僕らは成熟化社会に入っている。そこでは成長型社会とは違ったマインドが必要だ。成長と拡大をやめることを受け入れねばならない。そして縮小していくことが幸せに繋がることを学ぶ必要がある。

僕の感覚では、3年前にこうしたディスカッションをしていても、それはすぐに世界を変える力は持たなかったかも知れない。ただ、この近年の先が見えない社会に誰もが疲弊感を感じるようになると、皆が真実を考え始めるのだろう。

こんな機会を与えて頂いたことに感謝。

2018.08.21

数年前にある人がチャールズ・ランドリーに「地域再生のツールとしてなぜアートなのか?」と聞いたところ、彼は即座に「ヨーロッパでは地域再生のために考えられるあらゆる手段を尽くしたが、すべてだめだった。もうアートしか残っていない」とこたえたそうだ。

しかし、もし20年後に彼に尋ねてみたら、おそらく違う答えが返ってくるに違いない。

「やはりアート”だけ”ではだめだった」と。

2018.08.20

8:30よりインターネットラジオゆめのたね放送局の「朝活ゆめのたね」にゲスト出演します。拙著「まなざしのデザイン」のお話を少しします。来週の月曜の同じ時間にも出ますので、二週に渡って是非お聞き下さい 。

https://www.yumenotane.jp/‬

2018.08.19

明日の午前8:30-9:00、インターネットラジオゆめのため放送局の関西チャンネルにて放送の「朝活ゆめのたね」に出演します。

パーソナリティの三石裕美さんに拙著「まなざしのデザイン」をめぐり色々とインタビューして頂きました。

朝の時間ですが、どうぞお聴きいただければ嬉しく思います!

2018.08.19

越後妻有アートトリエンナーレ2018を訪れる。

2006年から毎回三年ごとに、このトリエンナーレを訪れている。

今回は十分な時間がなかったが、10以上のスポットを訪れた。

2018.08.18

6月から新潟で「DataScape」という名前のワークショップを行っている。

今我々は新潟について最もよく理解しているチームかもしれない。

夜明け。新潟へ向かう。

2018.08.17

最も大切なのは、一人でいる時間だと最近思うようになってきた。一人でいる時間は、自分自身と会話する時間で、インプットからアウトプットへの変換の時間だ。アウトプットの質はその時間の質によって変わってくる。

2018.08.16

今日は奈良の吉野川の花火大会で、花火演出の勉強。

2013年に北海道のモエレ公園のサマーフェスティバルで、物語花火というアートインスタレーションとして演出した作品を作ったことがあるが、その時に花火の伝統的な点火技法についてもっと学ぶ必要があると感じていた。だから今回は現場で花火の点火プロセスを学べたのはとても貴重な機会だった。

特に今日はいつもコラボレーションさせて頂いている岡田師匠にフェスティバルのすべてのプロセスと効果をガイドしてもらった。おかげで仕掛花火の可能性について多くを学んだ。この経験は、いつかもう一度花火の演出をする日に非常に役立つかもしれない。岡田師匠に心より感謝。

2018.08.14

私たちは全ての生命が時間と空間の中に生きていると思っている。しかしもし真実がその反対だったとしたら、それを理解できるだろうか?

生命が時間と空間の中に生きているのではなく、時間と空間が生命の”表現”として生み出された。そう考えると今の現実は全て変わり始めるかもしれない。

2018.08.13

意図的に「カオス」を作り出すことは難しい一方で、創造性とは混沌の中から生まれてくる。

芸術のような創造的なものを育てたいのならば、カオスをわざと作り出さないといけない。

しかしここに矛盾が生じる。

どうやってカオスを意図的に生み出し管理するのか。カオスをコントロールしようとすると、それはカオスではなく、単にカオスを装ったものになるだけだ。これが文化政策を難しくしている点の一つだろう。

 

2018.08.12

拙著「まなざしのデザイン」の中から抜き出した100の言葉をのせた栞を、ランダムに紹介する「百葉のまなざし」。

この栞は講演を直接聞いて下さり、そこで拙著をご購入いただいた方に一枚ずつ引いてもらっています。

伏せた状態で一枚を無意識に選んでもらうのですが、なぜかその時にその人に必要な言葉が出ると評価を頂くことが多いです。

その言葉を今度は一つ一つ取り上げて、五行詩を添えて紹介しています。

自分が引き当てた言葉がいつか出てくるかも知れませんので、どうぞご笑覧下さいませ。

2018.08.12

誰も死から逃れることは出来ない。あの世には物理的な身体など持って行くことは出来ないのだ。だからこそ、私たちは今の状況に感謝しないといけない。より多くを望まず、今与えられたものに満足するべきなのだろう。不満足な気持ちを捨てた時に、私たちは自由になるのだ。

2018.08.10

不思議なことに、自分とは違った見方を真摯に学びたいと思っている人は大学の外にいることが多い。その一方で、大学に来る人には自分の見方が正しいと証明したい人が多くいる状況も見受けられる。しかし何かを学ぶには自分の見方が正しいのかどうかをまず見つめる真摯な態度が欠かせないはずだ。

イワン・イリイチが言ったように、学校というシステムが学びの機会を奪っている可能性があるのは真実かも知れない。

2018.07.08

感謝を忘れると全てに不満になり、不満だと自由さを失っていくだろう。

2018.08.07

やることは山ほどあったが、気になったので杉下先生の「アフリカの薬草世界」のお話を聞きに行ってきた。

世界の色んな場所に行くが、アフリカは実はモロッコしか行ったことがなくて、これからの楽しみに取ってある。

近代以降に席巻した価値観とは、まるで異なるまなざしがアフリカにはまだ多く残っているだろうと思ったので訪れたが、やはり期待以上の大正解だった。

杉下先生にはフェイスブックで拝見しているだけで、直接お会いするのは初めてだった。しかしお会いしてすぐに、共通の問題意識で、違う領域において志を持って活動されていることを直感的に理解した。だから最初から最後まで終始共感しか無く、質問も一つを除いては無かった。

それはグローバリゼーションの影響による現地の方々のまなざしの変化が、どういう状況になっているかという一点だけ。

その答えも予想通りの危機感だ。それに対してもちろん互いに答えは持っていないが、問題意識もあれば希望もある。もはや国や民族や人種や宗教ではなく、どの世界観を持つのかが人々を引き合う。

これからは職業やプロフェショナリティが同じ人が集まって権利を主張するのではない。同じ問題意識と価値観を共有する人が共に何かを切り開く時代だ。また一人そういう方にお会いできたのはとても嬉しいことだ。

僕自身は芸術と宗教と医療の垣根を飛び越えたいとは思っているが、昔は世界のどこでもヒーラーはアーティストであり、シャーマンだった。アフリカではそれが今でもその機能は失われおらず、その世界観の根底には「呪い」のシステムが位置付いている。

前近代はそうした近代以降とは異なるシステムがあり、それが人々の間で世界観として当たり前に共有されていた。

拙著「まなざしのデザイン」の終章にも書いたが、その世界観=共有されたイマジネーションが、その社会や共同体のレジリエンスを高めているし、我々の文明の根底だ。しかきこれからの我々が共有するイマジネーションは物理的な土地から離れて行く。

一方で、その世界観と一体となった土地へと引き寄せられてやってくる人々もいる。世界の流動化がコミュニティの形を変える中、もはや共同体ではなく、共異体つまりトランスユニティをどう作るのかが課題になるだろう。

2018.08.06

本日は8月6日。

事実だけを書いてみたい。

現在の国連加盟国 193ヶ国。

軍隊を保有している国 177ヶ国。

徴兵制がある国 65ヶ国。

ロシア周辺諸国では徴兵制が復活する兆しもある。2010年に徴兵制を廃止したスウェーデンは2018年1月に復活。フランスでは2001年に廃止されたが、2018年にマクロン大統領が復活の意思。ドイツの総選挙で野党第一党のAfDが徴兵制を復活させる公約。

世界の総軍事費は2017年で概ね1兆7386億ドル。これは日本円にすると約200兆円に上る。アメリカはその内の35%、日本は2.6%となる。

8月6日の軍事にまつわる出来事は以下。

1869年(明治2年6月29日)- 戊辰戦争の官軍側戦死者を祀る神社として東京招魂社(現靖国神社)が創建

1914年 – 第一次世界大戦: オーストリア・ハンガリー帝国がロシア帝国に宣戦布告。

1940年 – バルト諸国占領: ソビエト連邦がエストニアを併合。

1945年 – 第二次世界大戦: 広島市への原子爆弾投下。

1955年 – 第1回原水爆禁止世界大会が広島で開催される。同年、東京大学生産技術研究所が秋田ロケット実験場においてペンシルロケットの飛翔実験に成功。

1990年 – 湾岸戦争: 国連安保理がイラクのクウェート侵攻への経済制裁として、イラクに対し国連加盟国が全面禁輸を行うという内容の決議661号を採択。同年、陸上自衛隊が90式戦車を制式化。

2003年 – 上海協力機構加盟5か国(中国・ロシア・ウズベキスタン・キルギスタン・タジキスタン)がテロ対策を目的とした合同軍事演習を実施。

2018.08.05

I was with Salvador Dalí.

2018.08.03

田中さん、拙著で読書会を開いていただいて本当にありがとうございました!

資料まで公開していただき光栄に存じます。

本は出版されてしまえば、その読み方に関して著者は関与することができません。ですので、田中さんも仰るように、本の読み手が主役になるような場を設けていただいてよかったです。

僕自身としては書き手が意味を正確に伝達するということよりも、読者が美しく楽しい「誤読」をしてくれることを期待して、その材料をちりばめたつもりです。

本書自身が自分のまなざしを自由にデザインするための一助になればと思い書かせていただきましたので、是非色んな局面で使っていただければ幸いです。

どうもありがとうございました!

2018.08.02

本日で学部一年生の初年次ゼミナール「世界の見方を変えるレッスン」が終了。

16名一人も欠けることなく無事に送り出した。

今日は最後にレポートを皆さんに書いてもらい、僕からもメッセージを告げる。

今は時代の大きな節目だ。社会にはまだまだ解決しないといけない問題が山ほどある。僕らの世代も懸命にそれに取り組んでいるが、残念ながら僕らの世代だけではどうにもならないことがある。だからどうか僕らのバトンを受け取って、それをまた次へと繋いで欲しい。僕たちは残りの半世紀は生き切ることが出来ないかもしれない。だからそれから先のこの星の未来は君たちにかかっている。

今はまだまだ知らないことが沢山あって、緊張や恐れも多いだろう。やり方も分からず悩むこともたくさんあるに違いない。心が折れそうになることも出てくる。

しかしいつの時代も私たちが運命を切り開く時に役に立つ道具は創造性とユーモア、そして慈愛の心だ。それをどうか失わずに希望を持って欲しい。いつでも応援している。そんなメッセージを精一杯伝えたつもりだ。

こうして蒔いたタネがちゃんと育っていく社会の土壌を、微力ながら僕らもしっかりと作らねばならない。

2018.08.01

若い頃は神道に関心が全く持てなかった。知識としては表面的に知っていたが、あんまりピンと来なかったのだ。どちらかと言うとプラクティカルな初期仏教の方に共感するところが多かった。

しかし何の因果か色んな聖地を訪れる機会があり、徐々に神社の持つ意味合いは自分の中でも深まっていった。

昨年、神職も持ち東山修験道の行者でもある宗教学者の鎌田東二先生と対談する機会があり、それ以来、神道に関心が出てきた。

それでも神道が一体何を狙っているのかは、自分の中では全然分かっていなかったようだ。

ここ数日、人から少し神道の話を聞く機会があり、これまでの感覚や知識が急に繋がり始めている。

一つの補助線が引かれれば、これまで見ていたものはガラリと姿を変える。それが僕が研究する風景異化であるが、当然自分にもそれは起こる。

神道だけを見ていても、神道の真意は見えてこない。それ以前の古神道や神仙道、さらにそれ以前の信仰が何をしていたのか、そして世界の他の宗教がしてきたことは何かを包括的に考えないと見えてこないものがある。それを通過してもなお、神道の体系は驚異的な宇宙観に基づいている。足下にこそ知らないことがまだまだあるものだと改めて思う。

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